ハリー・ポッターと賢者の石 第7章

ハリーたち一年生は城の大広間に入る。教師や上級生はすでに着席している。

組み分けの儀式が始まる。
ここでのハリーの心理はとてもていねいに描かれていて、ハリーの気分に百パーセント共感できる。
この場面で、帽子をかぶって組み分けを受ける描写がある生徒を列挙してみよう。

ハンナ・アボット(ハッフルパフ)
スーザン・ボーンズ(ハッフルパフ)
テリー・ブート(レイブンクロー)
マンディ・ブロックルハースト(レイブンクロー)
ラベンダー・ブラウン(グリフィンドール)
ミリセント・ブルストロード(スリザリン)
ジャスティン・フィンチ=フレッチリー(ハッフルパフ)
シェーマス・フィネガン(グリフィンドール)
ハーマイオニー・グレンジャー(グリフィンドール)
ネビル・ロングボトム(グリフィンドール)
モラグ・マクドゥラグ(?)
ドラコ・マルフォイ(スリザリン)
ムーン(?)
ノット(?)
パーキンソン(?)
パチル姉妹(?)
サリー-アン・パークス(?)
ハリー・ポッター(グリフィンドール)
リサ・ターピン(レイブンクロー)
ロン・ウィーズリー(グリフィンドール)
ブレーズ・ザビニ(スリザリン)

あとの章で寮が分かる生徒やフルネームが判明する生徒もいるが、とりあえずこの時点での記述をリストにしてみた。
映画ではかなり省略されているし、帽子をかぶるのもアルファベット順じゃない。これは映画の流れとして、やむを得ないことだろう。
マクゴナガルが生徒の姓を先に言うところがおもしろい。電話帳や名簿などは、英語圏でも姓のアルファベット順に名前が並んでいると思われる。

組み分けが終わると、ごちそうがひとりでにテーブルの上に出現する。このごちそうを誰が作っているのか、ハリーはまだ知らない。知るのは「炎のゴブレット」に入ってからだ。

食事をしながら、ハリーはシェーマスとネビルから家族の話を聞く。ここでネビルは、祖母や叔父の話をするが、両親のことは口に出さない。そこに悲しい事情があることを、ハリーも読者もまだ知らない。
また、ネビルの話から、魔法使いは通常、幼いときから魔法力を示すことが想像できる。ネビルは8歳で魔法力を持っていることがわかったが、これは平均よりかなり遅かったようだ。

この日、ハリーは初めて、傷跡が痛むという経験をする。「かぎ鼻の先生がクィレル先生のターバン越しに目を合わせた時」と書かれている。この意味がわかるのは17章になってからだが、わたしはすっかりだまされてしまった。こんな風に作者にだまされるのは楽しい。