ハリー・ポッターと秘密の部屋 第11章(前半)

ひと晩かかって腕の骨が治ったハリーは、医務室で朝食をとる。
誰がどこで食事を作っているのかがわかるのは、「炎のゴブレット」に入ってからだ。でも読んでいて気にならなかった。単純に「魔法でパッと出すのだろう」と思っていた。

ハーマイオニーとロンは、故障した女子トイレにこもって、ポリジュース薬を作り始めていた。コリン・クリービーが石にされたと聞いて、早くとりかかるべきだと判断したという。少しでも早くクラッブとゴイルに化けてマルフォイに近づき、真相を聞き出すつもりだ。
ドビーがハリーに「家に帰って」と懇願しながら理由を言えずに去ったと聞き、ふたりはますますドラコを疑う。

「ジニー・ウィーズリーは『妖精の魔法』のクラスでコリンと隣り合わせの席だったので、すっかり落ち込んでいた」と書かれている。またしても原作者ローリングのミスリードだ。ジニーが落ち込んでいた理由はもっと深刻なものだったが、今のところ誰もそれを知らない。

リジュース薬を仕上げるのに、二角獣の角と毒ツルヘビの皮が必要だった。それはスネイプの研究室にしかない。
リジュース薬を思いついたのはハーマイオニーだが、この薬を煎じる間ずっと、ハーマイオニーが主導権をとっている。今度も、自分が盗みの実行犯になると言い、騒ぎを起こしてスネイプを足止めするようにとあとのふたりに指示する。
ハリーは「フィリバスターの長々花火」をゴイルの鍋に飛ばす。ゴイルの鍋の「ふくれ薬」が飛び散って生徒たちの半数が薬を浴び、体のどこかがふくれ始める。
スネイプは薬を浴びた生徒に「ぺしゃんこ薬」を渡す。
その騒ぎの中、ハーマイオニーは気づかれずに教室を抜け出し、必要な物を盗んで戻ってくる。

ちょっとした疑問。
スネイプの研究室には鍵がかかっていなかったのだろうか?
それとも、ハーマイオニーは「アロホモラ」の呪文で鍵を開けたのだろうか?
スネイプほどの腕前なら、「アロホモラ」が効かないようにすることは可能だったと思うのだが… ダンブルドアが「アロホモラ」が効かない魔法を知っていることは「謎のプリンス」8章に出てくる。

それから、一角獣なら他の伝説でもおなじみだが、「二角獣」って何だろう? それに「毒ツルヘビ」って何? わたしの記憶では、どちらも「幻の動物とその生息地」にでてこないのだが。

ハーマイオニーは盗んだ材料を鍋に加えて「あと二週間で出来あがるわよ」という。
しかし薬ができあがる前に、ひと騒動もちあがってしまう。