2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(第30章後半)

弟の話し相手になってほしい、というのがハグリッドの依頼だった。 「透明マントを着て、一週間に一度ぐれえかな、こいつとしゃべってやってくれ」 これまで遠回しな表現でしか言わなかったハグリッドの依頼が、やっと具体的になった。 ハリーはすでに約束し…

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(第30章前半)

フレッドとジョージの逃走のあと、生徒たちのはじけぶりの描写は楽しい。本筋にあまり関係のないこういう細かい描写がていねいなのも、この作品の特長のひとつだ。 中に「誰かがこっそりアンブリッジの部屋にニフラーを忍び込ませ…」と書かれているが、その…

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(第29章後半)

「卒業後、何をしたいか、考えがありますか」 マクゴナガルの質問に、「闇払いはどうかなあと」と、ハリーはモゴモゴ答える。 ハリーは、これこれになりたいというはっきりした希望はなかったのだ。思いつくのが闇払いぐらいだったのだろう。 それには、NEWT…

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(第29章前半)

ハーマイオニーは、ハリーが閉心術の練習をする必要性をきちんと理解していたので、ハリーがそれをやめた理由をしつこく聞いた。 しかし、ハリーは本当のことを言えなかった。 スネイプが隠したがった記憶を覗いたこと自体、卑劣な行為だから、正義感の強い…

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(第28章後半)

ハリーはチョウに対して腹を立てたまま、スネイプの研究室に入った。 ハリーが閉心術の訓練に来るたび、この部屋にペンシーブがあるのを見ている。今日は、スネイプが自分の「思い」を取り出してペンシーブに入れているところだった。ハリーがスネイプの心を…