2014-01-01から1年間の記事一覧

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第12章前半)

ファイアボルトのことをマクゴナガルに言いつけたことから、ロンとハリーはハーマイオニーに腹を立てていた。ハーマイオニーは当然、自分は正しいことをしたと思っている。ハーマイオニーは談話室に現れなくなった。「ハリーとロンは、ハーマイオニーが図書…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第11章後半)

ロンとハリーはほうきを見て大喜びだったが、ハーマイオニーは案の定顔を曇らせた。しかし言い争いが始まろうとした時、クルックシャンクスがロンのポケットにとびかかったので、今度は猫のことで言い争いになった。スニーコスコープが回り始めた。 ハーマイ…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第11章前半)

シリウス・ブラックが両親と無二の親友で、そのシリウスが裏切ったために両親が殺されたのだと知った日の夜、ハリーはほとんど眠れなかった。当然ではあるが、読んでいたわたしの心には「かわいそう」という気持ちは生じなかった。なぜだろう? 翌日はクリス…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第10章後半)

この地図はおどろくべき機能を持っていた。 まず、城内にいる人物が全部わかる。誰がどこにいるか、地図に現れるのだ。 フレッドが、隻眼の魔女の像からハニーデュークスへ行けると教えてくれたが、その魔女を杖でたたいてディセンディウムという呪文を唱え…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第10章前半)

クィディッチの試合中にディメンターにやられたハリーは、2日間入院することになった。 見舞客が次々やってきた。その描写の中に「ジニー・ウィーズリーは真っ赤になりながら…」と書かれている部分がある。この時期、まだジニーはハリーと普通に話せなかっ…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第9章後半)

クィディッチの試合の最初の対戦相手は、ハッフルパフのチームになった。 ハッフルパフのキャプテンは、シーカーのセドリック・ディゴリーだった。次の巻「炎のゴブレット」で重要人物になるセドリックは、ここで初めて名前が出てくる。 ここでフレッドが「…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第9章前半)

まず、第8章への追記。 オリバー・ウッドがプロ入りすると書いたが、その情報は「炎のゴブレット」7章のワールドカップの場面にある。パドルミア・ユナイテッドと二軍入りの契約を交わしたと書かれている。 さて、第9章。 シリウスがグリフィンドール寮の入…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第8章)

ルーピンの授業はその後も、おもしろかったらしい。 その授業の中に、日本の河童が出てきたことにちょっとおどろいた。本編には生息地は出てこないが(スネイプが9章で「むしろ蒙古によく見られる」と言ってはいたが)「幻の動物とその生息地」には「日本の…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第7章)

この章は「マルフォイは木曜日の昼近くまで現れず」という文で始まっている。 つまり、ヒッポグリフによる怪我で休んでいたということだろう。あの事件は何曜日だったっけ? 前の章を読み返してみたが曜日についての記述は見つからず、マルフォイが何日間休…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第6章後半)

占い学、変身術の授業を終えて、昼食をはさんで魔法生物飼育学となる。占い学同様、これも3年生から始まるようだ。 午前中は2科目、午後は1科目というのが、ホグワーツの基本的な日課らしい。 「昨日の雨は上がっていた。空は澄み切った薄ねずみ色だった…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第6章前半)

ホグワーツに着いた2日目。朝食に大広間へ降りていくと、前日にハリーが気絶したことをドラコがおもしろおかしく話題にしてしている。パンジー・パーキンソンがドラコといっしょにハリーをからかう。パンジーが登場するのはここが最初だったかな? ストーリ…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第5章後半)

汽車がかなり北へ進み、窓の外が暗くなったころ、汽車が速度を落とし始めた。 「腹ペコだ。宴会が待ち遠しい」とロン。ロンの食いしん坊ぶりはあちこちで描写されているが、このせりふもそのひとつ。 (これらの描写が「死の秘宝」でロンが一時脱落するエピ…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第5章前半)

9月1日がやってきた。 魔法省の車が2台、「漏れ鍋」にハリーを迎えにくる。 「胡散臭い魔法使いが運転していた」と書かれているが、なんだか不自然な描写だ。原文のfurtive-lookingを正確にどう訳せばいいのかわからないが、「目立たないふるまいの」ぐらい…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第4章後半)

新学期が近づき、クラスメート達もダイアゴン横町にやってくる。 ネビルが本屋の前でおばあさんに叱られているところを目撃するハリー。ここで、おばあさんを初めて見たような記述があり、あれ?「賢者の石」のキングズ・クロス駅で会っているはず…と思って…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第4章前半)

この章は、ハリーが「漏れ鍋」で生活しているところから始まる。 ここで食事をする人たちの中に「小人」「鬼婆」などが出てくるけれど、ストーリーにはかかわってこない。魔法界にはそういう存在もいる、というだけの言及だ。 アイスクリーム・パーラーで宿…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第3章後半)

パブ「漏れ鍋」の入り口で待っていたのは、魔法大臣のコーネリウス・ファッジだった。 ハリーとは、この時実質初対面。ハリーが初めて大臣を見たのは「秘密の部屋」14章、ハグリッドの小屋でのことだったが、この時ハリーは透明マントに隠れていたから、ファ…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第3章前半)

荷物を持って家出をしたものの、ハリーにはこのあとどうするというあてはなかった。 この時、ハリーは何者かの気配を感じる。杖明かりをつけてみたが、「大きな目をぎらつかせた、得体のの知れない、何か図体の大きい物」としかわからなかった。(実は犬の姿…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第2章)

ハリーが朝食のためキッチンに行くと、テレビが脱獄囚の話をしていた。「…ブラックは武器を所持しており、きわめて危険ですので…」という説明とともに、やつれた顔にもつれた髪が伸びている男の写真が画面に現れる。 最後の巻まで読んでからこの章を読み返す…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第1章後半)

エロールが運んできたのは、ロンの手紙と誕生日プレゼントだった。 次にハリーはヘドウィグが運んできた包みを開ける。それはハーマイオニーの手紙と、やはりハリーへの誕生日プレゼントだった。 ハーマイオニーの手紙でおどろいたのは、ヘドウィグが自分の…

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(第1章前半)

「秘密の部屋」でハグリッドが何日か入れられていたアズカバン。その刑務所が、第3巻のタイトルになっている。そして、第1巻第1章に名前だけ出てきたシリウス・ブラックが、第3巻では最重要人物になる。原作者の伏線の張り方はみごとだ。 さて、第1章。…

ハリー・ポッターと秘密の部屋(第18章後半)

「賢者の石」で、四つの寮の生徒たちの特性を帽子が歌った時、スリザリンについては、「どんな手段を使っても目的遂げる狡猾さ」と言っていた。この章でダンブルドアはもう少し詳しく説明してくれる。「…君もたまたまそういう資質を持っておる。スリザリン自…

ハリー・ポッターと秘密の部屋(第18章前半)

ハリーとロンが、ジニーとロックハートを連れてマクゴナガル教授の部屋につく。 部屋の中にはマクゴナガルのほかにウィーズリー夫妻、そして理事会に解任されたはずのダンブルドアがいた。 解任されたダンブルドアが、ホグワーツを去らずにどこからかハリー…

ハリー・ポッターと秘密の部屋(第17章後半)

「この僕でさえ、『秘密の部屋』について、できるかぎりのことを探り出し、秘密の入り口を発見するまでに5年もかかったんだ」 このリドルは5年生だ。ということは、入学後間もなく「秘密の部屋」の存在を知り、ずっと手がかりを探していたことになる。 リ…

ハリー・ポッターと秘密の部屋(第17章前半)

たどりついた「秘密の部屋」は、細長い形の、天井の高い部屋だった。 石の柱が何本もそびえ、天井はやみに吸い込まれて見えない。柱が「影を落としていた」と書かれているから、どこかに光源はあるのだろう。 柱の間を進んでいくと、巨大な石像があった。「…

ハリー・ポッターと秘密の部屋 第16章(後半)

ハリーもロンも、ロックハートが無能教師だとうすうすわかっていた。 特にロンは、第6章の終わりでハーマイオニーがロックハートをほめた時、「ご本人はやったとおっしゃいますがね」と、ロックハートの著書を疑う言い方をしている。ハーマイオニーに無意識…

ハリー・ポッターと秘密の部屋 第16章(前半)

ハリーは50年前が犠牲者は嘆きのマートルではないかと気づき、ロンに話す。 確かめに行きたいが、犠牲者が何人も出た現在、生徒の勝手な行動は許されない。ひとつの授業が終わって次の授業のために移動する時でさえ、教師の誰かが引率するのだ。 現在の日本…

ハリー・ポッターと秘密の部屋 第15章(後半)

ハリーをつかまえていた大グモが、「アラゴグ!」と呼んでいる。 その声に応えて、小型の象ほどもあるクモが現れる。 犬や猫が人間のことばを話さないのに、クモだけが人間のことばを使うのは矛盾していると思うが、それをいちいち不思議がっていたのでは、…

ハリー・ポッターと秘密の部屋 第15章(前半)

学校からダンブルドアとハグリッドがいなくなった。ハーマイオニーは石にされたまま、医務室で面会謝絶になっている。ハリーとロンにとって、ゆううつな日が続くのは当然のことだ。 しかし、当然と言えない記述もある。たとえば「他のほとんどのグリフィンド…

ハリー・ポッターと秘密の部屋 第14章(後半)

ハリーの荷物が荒らされた翌日の朝食後、ハリーはまた謎の声を聞く。 ロンにもハーマイオニーにも聞こえなかったが、ハーマイオニーはいきなり、「たった今、思いついたことがあるの! 図書館に行かなくちゃ!」と走り去る。 この時ハーマイオニーは、謎の声…

ハリー・ポッターと秘密の部屋 第14章(前半)

前回のブログに書き忘れたが、ハリーが日記の中に入ってリドルの記憶を見たのは、6月13日の日付のページだった。イギリスでは学年末に近い。ハグリッドがこの時退学になったのなら、3年生の終わり頃までの在学ということになる。基本的な魔法は覚えたが、…