#練習用

はりー・ポッターと死の秘宝(第31章前半)

ハリーは懐かしい大広間にいた。 寮監たちの指示で、生徒が大広間に集まっていた。ホグワーツの教師たち、騎士団メンバーや元DAメンバーも大広間に集結していた。 スネイプが逃亡したので、学校全体に指示を出すのは副校長のマクゴナガルだった。 真夜中近い…

ハリー・ポッターと死の秘宝(第29章前半)

肖像画の奥のトンネルから現れたネビルは、衣服はボロボロで顔は傷だらけだった。 「君たちが来ることを信じてた!」とネビルは顔を輝かせて言った。そしてアバーフォースを見て「アブ、あと二人来るかもしれないよ」と言った。 「アブ」という略称で呼ぶと…

ハリー・ポッターと死の秘宝(第28章後半)

原作者はこの小説で、何人もの際立ったキャラクターを書き分けている。中でもわたしがもっとも興味を惹かれるのはアバーフォースだ。いつか、アバーフォースを主人公にしたスピンオフ作品を読みたいものだと思っている。 ハリーが生まれる前から、身分を隠し…

ハリー・ポッターと死の秘宝(第28章前半)

26章から最後の36章までの時間の進み方がよくわからない。全部で2日間、あるいは3日間のできごとなのだろうか? 話が目まぐるしく進んで切れ目がない。まさにクライマックスの部分だ。 三人は透明マントをかぶって、姿あらわしでホグズミードに着いた。見…

ハリー・ポッターと死の秘宝(第25章前半)

前章でハリーは、ヴォルデモートがニワトコの杖を取りに行くのを察していながら、それを止めに行かなかった。その時は正しい選択をしたと思ったのだが、それから数日間、はたしてそれで良かったのかと迷いが生じた。ロンは最強の杖にこだわり、ハーマイオニ…

はりー・ポッターと死の秘宝(第24章前半)

ドビーは「ハリー…ポッター…」と、ハリーの名を呼びながら息を引き取った。ハリーは、もう聞こえないとわかっていても、ドビーの名前を呼び続けた。 しばらくして、まわりにビル、フラー、ディーン、ルーナが集まってきた。ビルとフラーの家に着いていたのだ…

ハリー・ポッターと死の秘宝(第23章後半)

ハーマイオニーが階上の広間に残され、残りの捕虜は地下牢に入れられた。残りというのはハリー、ロン、ディーン、それにグリップフックだ。全員が背中合わせに縛られていた。 地下牢へ行くときの描写に「グレイバックは、前に突き出した杖から抵抗し難い見え…

ハリー・ポッターと死の秘宝(第23章前半)

禁句の魔法で保護呪文が敗れ、暗闇の中で六人もの敵に囲まれたハリーたち。 この時も、とっさの行動をとったのはハーマイオニーだった。ハリーに杖を向け、無言呪文をかけた。白い光が炸裂し、ハリーの顔が痛みをともなって膨れ上がった。 六人の中にフェン…

はりー・ポッターと死の秘宝(第21章後半)

「死の秘宝」ということばが初めて登場するのがこの章。そして、「三つをを集められれば、持ち主は死を制する者となるだろう」ゼノフィリウスは言った。 この「死を制する」のほんとうの意味は、33章のダンブルドアのせりふで明らかになる。なお、「死を制す…

ハリー・ポッターと死の秘宝(第19章前半)

8章の結婚式でのリュミエル大おばの話、11章でのリータの新聞記事、そしてハーマイオニーが持ってきたリータの著書。ダンブルドアの生涯に関する情報は、三段構えでハリーの疑念を増大させていった。ハーマイオニーと見張りを交代して寝床に入っても、ろくに…

ハリー・ポッターと死の秘宝(第17章前半)

ふたりは墓場の出口に向かった。マグルの姿にはなっていたが、念のため透明マントをかぶった。 少し歩いたところで、ハリーは壊された家を見つけた。それがポッター家だった。 ハリーが門に触ると、木の掲示板が地面からせり上がってきた。ここがポッター家…

ハリー・ポッターと死の秘宝(第13章)

この章の魔法省の場面と、28章のグリンゴッツの場面は、個人的にあまり好きではない。エピソードが不自然すぎるだからだ。 4章の「七人のポッター作戦」や、20章のラブグッド家から逃れる場面などは、ハラハラドキドキで楽しめる。しかし職員に化けて魔法省…

ハリー・ポッターと死の秘宝(第12章後半)

この時期、三人はそれぞれ別の部屋で夜眠るようになっていた。ハリーはシリウスが使っていた部屋でベッドに入り、これまで打ち合わせをしていた魔法省侵入の計画を頭の中で復習した。しかし明かりを消すと、ヴォルデモートの心とつながった時に聞いたグレゴ…

ハリー・ポッターと死の秘宝(第11章後半)

ルーピンが出ていったあと、ハリーは彼がおいていった「日韓予言者新聞」をめくってみた。 写真が目にとびこんで来た。昔のダンブルドア一家の写真だった。父親のパーシバルは美男子。母親のケンドラは黒髪でまげを高く結っている。赤ん坊のアリアナを抱いて…

ハリー・ポッターと死の秘宝(第10章前半)

グリモールド・プレイスの客間で、三人は寝袋にくるまって一晩を過ごした。 寝袋はおそらく、ハーマイオニーが持っていたのだろう。あとでわかるが、ハーマイオニーはテントまでバッグに入れていたのだから。 眠っているハーマイオニーとロンが親しげに見え…

ハリー・ポッターと死の秘宝(第9章後半)

ハリーが隠れ場所としてグリモールド・プレイスを提案したとき、ロンもハーマイオニーも賛成できないという顔をした。スネイプが入れるからだ。今やスネイプも「守人」のひとりになっている。スネイプはヴォルデモートの部下でダンブルドアを殺した憎い敵と…

ハリー・ポッターと死の秘宝(第6章前半)

前章で、ビルとルーピンはムーディの遺体を探すために出ていった。 だからこの章では、その結果がまず書かれると思ったのだが、作者はムーディの遺体については何も言わず、単に「マッド・アイを失った衝撃は、それから何日も、家中に重く垂れ込めていた」と…

ハリー・ポッターと謎のプリンス(第29章前半)

ジニーにうながされて、ハリーはダンブルドアのそばを離れた。ハリーを医務室に連れて行くようにと、ジニーはマクゴナガルに指示されていたのだ。 歩きながら、ジニーは騎士団仲間の安否を話した。27章で「誰かの死体をまたいだ」とドラコが言っていたが、そ…

ハリー・ポッターと謎のプリンス(第25章前半)

ハリーとジニーはおおっぴらにつき合うようになった。ハリーはとても幸せだった。 6月に入り、ジニーはOWL試験の準備で忙しくなったが、それでも時間を見つけてふたりはデートしていた。 そんなある日、ハーマイオニーはプリンスの教科書のことを蒸し返して…

ハリー・ポッターと謎のプリンス(第23章)

ハリーはスラグホーンの記憶を手に、寮に戻ろうとした。 しかし、寮の入り口を入ろうとしたとき、ゴーストのニックがやってきて、ダンブルドアが一時間前に校長室に戻ったと知らせてくれる。 ハリーは校長室へ走った。合言葉を言うと、ガーゴイルがとびのい…

ハリー・ポッターと謎のプリンス(第13章後半)

ハリーはダンブルドアの記憶の中に入った。 「若いダンブルドアの長い髪と顎髭は鳶色だった」と書かれている。ヨーロッパの小説では、人物の描写に目の色や髪の色が書かれることが多いのだ。 場所はロンドン。ダンブルドアはみすぼらしいが清潔な建物に入っ…

ハリー・ポッターと謎のプリンス(第7章後半)

スラグホーン教授の手紙は「紫のリボンで結ばれた羊皮紙の巻き紙」と書かれている。日本の時代劇に出てくる手紙も巻き紙が多いと、ドラマの中の手紙を連想してしまった。 このコンパートメントで手紙を受け取ったのはハリーとネビルだが、同じ手紙をほかに何…

ハリー・ポッターと謎のプリンス(第7章前半)

この巻のほとんどの時期、ハリーはドラコ・マルフォイにこだわっている。マルフォイがやっていることをつきとめ、マルフォイの弱点をつかもうと必死だ。ほかに大切なことがたくさんあるのに、マルフォイ憎しを優先して行動するハリーのようすは、読んでいて…

ハリー・ポッターと謎のプリンス(第6章後半)

ウィーズリー夫妻とジニーは教科書を買いに書店へ向かい、ハリーたち三人はハグリッドといっしょにマダム・マルキンの洋装店にと二手に分かれることになった。 マダム・マルキンの店にはドラコとナルシッサがいた。ハリーがナルシッサを初めて見たのは「炎の…

ハリー・ポッターと謎のプリンス(第5章)

ハリーはダンブルドアといっしょに、ウィーズリー家の裏口に立った。 「遠くの鳥小屋から、コッコッと鶏の低い眠そうな鳴き声が…」と書かれている。魔法使いも鶏を飼うことがあるのだ。「炎のゴブレット」や「死の秘宝」では、魔法使いが孔雀を飼っている描…

ハリー・ポッターと謎のプリンス(第2章前半)

第1章は魔法界とマグル界の関係の一面を描いていて興味深いが、あくまでサイドストーリー。しかし第2章はストーリーに直接かかわる会話がかわされていて、とても重要な場面だ。 この章も、ハリーの知らないエピソードが書かれている。 「首相執務室の窓に…

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(第37章後半)

ダンブルドアの説明が始まる。 「賢者の石」でハリーは「そもそも、なぜヴォルデモートは僕を殺したがったのでしょう」と尋ねたが、答えてもらえなかった。その答えがここで語られる。 もっとも、「謎のプリンス」や「死の秘宝」ではもっと重要な謎解きが待…

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(第35章前半)

「どこからともなく周り中に黒い人影が現れ、右手も左手もハリーたちの進路を断った」と、この章のはじめに書かれている。棚と棚の間の空間はけっこう広いようだ。ハリーたちは十数人に囲まれていた。 ルシウスが「私に渡せ」と手を差し出した。 ハリーが「…

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(第26章後半)

グリフィンドール寮に戻ると、ハリーは英雄扱いされた。 他の寮ではどうだったのだろう? グリフィンドール寮と同じではなかったと思うが、どの寮でもハリーへの見方が変わったことは確かだろう。 寝室に入り、眠りについたハリーは、ヴォルデモートになった…

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(第21章後半)

十二月になって、クリスマス休暇が近づいてきた。 ここで、ロンの尊大な監督生ぶりと、ハーマイオニーの「勘違い屋敷妖精支援」が描写される。こういうところ、原作者は容赦ない。主要な登場人物の長所も書くが、欠点もちゃんと書いていく。ストーリーに直接…